原題：Madres paralelas ／ スペイン・フランス（2021年） ／ 日本公開：2022年11月3日 ／ 123分 ／ 制作： ／ 配給：キノフィルムズ
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「パラレル・マザーズ」はどこ？
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『パラレル・マザーズ』は「Netflix」で見られる？
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『パラレル・マザーズ』のあらすじ
2人のシングルマザーの数奇な運命をめぐる絆の物語が発掘される。『ペイン・アンド・グローリー』でも高い評価を受けたスペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督が『オール・アバウト・マイ・マザー』『ボルベール 帰郷』など数々の作品でタッグを組んできたペネロペ・クルスを主演に迎え、同じ日に出産を迎えた2人の母親の物語をスペインの歴史を交えてドラマチックに描いた映画。ジャニス役を演じたペネロペ・クルスが、2021年の第78回ベネチア国際映画祭でボルピ杯（最優秀女優賞）を受賞し、2022年の第94回アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされた。『パラレル・マザーズ』の製作はアグスティン・アルモドバル、製作総指揮はエステル・ガルシア。ミレナ・スミット（アナミ）、イスラエル・エレハルデ（アルトゥロ）、アイタナ・サンチェス＝ギヨン（テレサ）、ロッシ・デ・パルマ（エレナ）、フリエタ・セラーノ（ブリヒダ）などが共演する。写真家としてコツコツとキャリアアップしていたジャニスは自分の家族の歴史と向き合うためにある男性に発掘調査を依頼。その過程でその男と関係を深めていき、妊娠する。しかし、男との関係は出産を前にこじれてしまった。そして出産間近となった日。病院で陣痛に苦しんでいるとそこには17歳の少女アナもいた。同じ病院の産科病棟で一緒に苦楽を共にし、同じ日に女の子を出産したことで気持ちの一体感が高まる。シングルマザーであることは苦労も多いがこの赤ん坊がいればそれも乗り越えられる。連絡先を交換して退院し、子育ての生活に戻っていく。仕事にも復帰し、少しずつ安定する日々。ところが思わぬ事態に直面する。ジャニスがセシリアと名付けた娘はジャニスの子ではない可能性が生じたのである。確実に調べるためにDNA検査をしたところ、セシリアが実の子でないことが判明してしまい、ジャニスは動揺する。もしかしたらアナの娘と取り違えられたという可能性もあり、その疑惑が頭を埋め尽くす。しかしそのことをアナに言う気はどうしても起こらない。それでもアナと偶然に再会してしまい、さらにショックな話を聞いてしまう。物語の結末は『パラレル・マザーズ』の動画からぜひどうぞ。
『パラレル・マザーズ』の感想（傑作？駄作？）
| E:3.7,F:3.7,Y:3.7 | ||
| フルムビバース独自ランク | ||
|---|---|---|
| B（ベターな良作） 「パラレル・マザーズ」 |
(C)Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU
アルモドバル監督だったらとりあえず見るよねと思っている人も多いだろう。この監督はそれだけの観客引き寄せパワーがある。ある意味ではこの監督がヨーロッパ映画の入り口になるのかもしれない。彼女たちの内面と状況の複雑さが歴史と絡み合うというのは随分と今回は捻っている。スペイン内戦の歴史に浅いとやや置いてけぼりをくらうのだが、それを知ってほしいというのが監督の狙いなのだから、知らないならここから知ればいいのである。
●『パラレル・マザーズ』無料動画レビュー2
やはり良い監督だった。内戦やフランコ政権時代の闇も巧みに語られ、スペイン人として忘れてはいけない過去を語る使命感に根差しつつ、そこまでの説明的なトーンは排除している。あくまでストーリーテリングなのである。そうやって見せることができる監督がいる。それだけでも羨ましいではないか。日本は社会的な語り手としての監督が少なすぎる。力量が追いついていない人も多い。せめてこの映画の40％でも吸収してくれればいいのだが。
●『パラレル・マザーズ』無料動画レビュー3
ペネロペ・クルスの美しさにはいつも息を呑むのですが、今回もいつもどおりでした。なぜあそこまで変わらないのでしょうか。アナが髪を切ってカフェで働いているというシーンの切り替わりでは、それ以上のことは聞きません。普通だったら何があったの？と問い詰めてしまうかもしれないところを静かに片付けていく。こういうのでいいんです。人は何かあるものだけど、その何かに説明する義務は負わない。でも過去はあるということですよね。