原題：シン・エヴァンゲリオン劇場版（「シン・エヴァ」） ／ 日本（2021年） ／ 日本公開：2021年3月8日 ／ 155分 ／ 制作：スタジオカラー ／ 配給：東宝、東映、カラー ／ 前作：『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q』
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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のあらすじ
さらば、全てのエヴァンゲリオン。庵野秀明監督による1995～96年に放送されて社会現象を巻き起こしたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を大胆に再構築し、4部作で新たな物語を描く「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの完結編。2007年に公開された第1作『エヴァンゲリオン新劇場版：序』、2009年の第2作『エヴァンゲリオン新劇場版：破』、2012年の第3作『エヴァンゲリオン新劇場版：Q』に続く今作は、庵野総監督の下、シリーズに深く携わってきた鶴巻和哉、中山勝一、前田真宏が監督を担当し、新たな結末が描かれる。エグゼクティブプロデューサーは緒方智幸、コンセプトアートディレクターは前田真宏、総作画監督は錦織敦史。デザインワークスは山下いくと、渭原敏明、コヤマシゲト、安野モヨコ、高倉武史、渡部隆。CGIアートディレクターは小林浩康、CGI監督は鬼塚大輔、3Dアニメーションディレクターは松井祐亮、3Dモデリングディレクターは小林学、3Dテクニカルディレクターは鈴木貴志、3Dルックデヴディレクターは岩里昌則、2DCGディレクターは座間香代子。緒方恵美（碇シンジ）、林原めぐみ（綾波レイ）、宮村優子（式波・アスカ・ラングレー）、坂本真綾（真希波・マリ・イラストリアス）、三石琴乃（葛城ミサト）、山口由里子（赤木リツコ）、石田彰（渚カヲル）、立木文彦（碇ゲンドウ）、清川元夢、長沢美樹、子安武人、優希比呂、大塚明夫、沢城みゆき、大原さやか、伊瀬茉莉也、勝杏里などのおなじみの声優が揃う。物語の結末は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の動画からぜひどうぞ。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の感想（傑作？駄作？）
| フルムビバース独自ランク | ||
|---|---|---|
| A（見て損はない名作） 「シン・エヴァンゲリオン劇場版」 |
公開されないのではと内心では思っていたファンもいたであろう。いや、熟練のファンは公開なんていう世間の関心に興味はなく、粛々とその覚醒を待つ信者としての振る舞いに慣れているのかもしれない。とにかくあのエヴァはこれにて完結する。正確には新劇場版のフィナーレということである。庵野監督は作品のクオリティとかいう以前にすでにこの社会現象としてのエヴァに翻弄された。今は休んでほしいのが本音かもしれない。
●『シン・エヴァンゲリオン劇場版』フルエヴァ映画館
内容を語るわけにはいかないので興奮を伝えるしかないが、最初から最後まで鳥肌が立っていた。新しい物語の幕開けも終わってしまうということに寂しさがあるが、それ以上にここまでエンディングを作り終えたことへの称賛が大きいであろう。シンジの物語、アスカの物語、レイの物語、それ以外のキャラクターたちも。全てが充実した描写になっているのかはわからない。4部作でも物足りないくらいだ。しかし稀有な経験だった。
●『シン・エヴァンゲリオン劇場版』フリーエヴァムービー
「シン」となったエヴァンゲリオンはこれでさようならと言えるのか。お別れを言うには少し違うとも私は思う。アクションシーン満載にするのではなく、しっかり終わりに向き合っているのは庵野監督の明確な意思なのだろう。本人は考察されるよりも今は無の境地かもしれない。いや、もう「シン・ウルトラマン」という新しい挑戦がお披露目されるのでそれどころではないのだろう。とりあえずはこのさようならに満足したい。