「無料ホームシアター」を使うべきではない理由:違法と安全の観点

映画を無料で見たいと思っている人は必ず知っておくべき知識です。あのサイトの裏側までを、細かく分析しました。

基本情報

サイト名:無料ホームシアター
ドメイン取得年月日:2015年5月12日
Registrar WHOIS Server:whois.tucows.com
Registrar:Tucows Domains Inc.

このページは不正サイトの実態をレポート&警告するものであり、利用を推奨するものではありません。誘導を防止するために該当サイトのリンクの掲載は一切していません。

「無料ホームシアター」の概要

大量の映画やドラマの作品ページを作成し、主に動画共有サイトのリンクを掲載しています。それらは全て不正に本編をアップロードしたサイトです。つまり、不正な「リーチサイト」です。

主に海外の不正に動画がアップロードされた大規模サイトへのリンクを載せており、「無料ホームシアター」でのみからしかアクセスできないページもあるので、何らかの連携をとっている疑いもあります。

その掲載している作品数は膨大で、ページは4万以上が検索結果に表示されています。映画であれば新作映画や日本未公開の映画までも扱っており、その範囲は手の施しようがありません。デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づいた複数のクレームによって一部のページは検索結果から除外されていますが、ほんのわずかであり、それ以外の大部分は以前として検索結果からアクセス可能な状態です。

ブログランキングサイトに多数登録をしており、そこからアクセスを多く入手しています。これらのブログランキングサービスは「違法性の高いサイト」の登録を禁じる規約を定めていることがほとんどですが、まったくその順守がなされておらず、極めて無秩序な状況です。

かつてはFC2ブログで運営されていました。

「無料ホームシアター」は違法か?

違法性:

こうしたリーチサイトは違法なのでしょうか。結論から言えば極めて違法性が高いです。

確かに従来の法律上の問題からリーチサイトは見逃されてきた歴史があります。

違法な著作物そのものは載せず、海賊版へアクセスできるリンク情報(URL)を貼り付ける“誘導役”を担うリーチサイト。実際に海賊版をサイトに投稿(アップロード)する不法行為に対し、現行法の想定外の存在でもあり、対応には課題もあった。例えば、出版社がリーチサイトの閉鎖を求めても、運営者が「著作権侵害はしていない」と居直り、拒否する例も珍しくないという。
産経ニュース【2019年12月12日】

しかし、だからといって違法ではないわけではありません。あくまで法律や取り締まり体制が追い付ていないだけなのです。堂々と「合法です」と名乗れるような状況ではありません。明らかに既存のビジネスに損害を与えるものであり、それは「引用」というかたちでも擁護はできず、業界保護のためにも見逃せません。このような状況が蔓延してしまえば、映画やドラマが作れなくなってしまいます。

リーチサイトの逮捕事例もあります。

人気漫画や雑誌を無断コピーしたインターネット上の海賊版サイトのURLをまとめ、利用者を誘導するリーチサイト「はるか夢の址(あと)」を運営するなどしたとして著作権法違反罪などで有罪判決を受けた被告3人に、講談社が損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁(杉浦正樹裁判長)は18日、請求通り計約1億6500万円の支払いを命じた。
産経ニュース【2019年11月18日】

これはサイト運営者が違法にアップロードする行為にも関与していたことが立証されたためであり、刑事責任を問うことができた珍しい一件でした。この一件からもわかるように、その被害額は非常に大きく、いざ損害賠償が成立すれば金額は億を超えるのは当然です。

では、アップロードしていなければ問題ないのか。それは違います。運営者がアップロードしているかどうかに関わらずリーチサイトを取り締まるための法整備を進める動きが進行しています。

文化庁の有識者会議は25日、著作権を侵害する海賊版サイトへの対策の最終報告を取りまとめた。インターネット上で海賊版が投稿されているサイトへ誘導する「リーチサイト」を規制するための刑事罰の新設や、無断投稿された漫画や小説などのダウンロードの違法化を求める内容。海賊版サイトが海外のサーバーを経由するなど摘発が困難ななか、入り口となるリーチサイトの規制により海賊版の拡散を防ぐ狙いがある。

最終報告では、リーチサイトやスマートフォン用の「リーチアプリ」の開設や運営のほか、海賊版の漫画や映画などのURLを載せる行為も規制の対象にし、刑事罰は懲役3年以下か5年以下が適当とした。
日本経済新聞【2019年1月25日】

文化庁は21日、海賊版サイト対策の一環として、違法ダウンロードの規制強化の在り方を話し合う有識者会議を設置したと発表した。初会合では、違法ダウンロードによる被害の状況などを事務局が報告。現行の著作権法改正案に対して文化庁が実施した意見公募の集計状況も紹介する。会合は来年1月ごろまでの間に3~4回開く予定だ。
産経ニュース【2019年11月21日】

不正な動画をアップロードしたサイトへのリンクを掲載するリーチサイトの違法化はすでに確定事項と言えるでしょう。

では、運営者は逮捕の可能性が高いとしても、その不正なリーチサイトを利用した人はどうなのでしょうか。利用や閲覧行為だけでは何もお咎めなしであると油断している人は多いですが、それは迂闊です。

なぜならそうした違法な動画サイトは基本的にダウンロードも可能な状態になっていることが多いからです。少なくともダウンロードを禁止にする措置をとっていることはほぼなく、ユーザーの気分しだいでできてしまうのが現状です。そして、違法にアップされた画像や動画をダウンロードする行為は明確な違法行為です。つまり、閲覧や視聴をしているだけでも十分にその違法性を利用者も疑われることになります。

また、こうしたサイトは訪問したユーザーの記録を集積していることがほとんどです。あなたのIPアドレスが記録されているのであり、その情報をもとに住所などを警察は特定できます。もしリーチサイト運営者が逮捕され、そのサイトのデータが警察によって解析されれば、そこからブラックリストを作り上げ、不正ユーザーを割り出すことも可能です。芋づる式に別件での逮捕にも拡大していくかもしれません。

つまり、クリーンな身でいたいのならば利用しないに越したことはないのです。

「無料ホームシアター」は安全か?

危険度:

対象サイト(およびその対象サイトが紹介しているサイト)の危険性は高いです。動画の視聴をしなくても閲覧しているだけでリスクに曝されます。

「ネットスターフィルタリングカテゴリ」では「不法:違法と思われる行為」と判定されています。

危険項目のピックアップ

!DANGER!
●ブラウザクラッシャー(別タブ無数表示)
何らかの動作をトリガーに大量の別タブを表示し続けます。手動で閉じることはできず、最終的にはブラウザが強制終了するか、使用機器がフリーズします。故障の原因になる恐れがあります。
●Tabnabbing(タブナビング)
外部リンクに移動すると、元サイトのページが全く別のページに気づかないうちに変わります。最悪な場合は、SNSや銀行などの偽ログインページに書き変えてしまうこともできます。
●無関係広告への遷移
サイト内の任意の場所をクリックorタップすると、広告ページへ飛ばされます。動画視聴中に「×」マークで閉じようとしても同じ状況が発生します。表示される広告は、金融やアダルト関連が主です。
●嘘の通知風の広告の表示
通知を装った広告(日本語)を表示しています。「懸賞にあたりました」「端末が危険にさらされています」「ログインしてください」などの騙し言葉に惑わされやすい状態です。
●HTTPS接続ではない
個人情報の入力の有無にかかわらず、改ざんを用いたデータ詐欺から身を守るため、暗号化されたHTTPS通信を利用することが強く推奨されます。

!CAUTION!
●問い合わせフォームの脆弱性
問い合わせフォームのページはHTTPS接続ではなく、入力した情報の流出の恐れがあります。
●ランキングサイトへの誘導
無数のランキングサイトへ誘導するリンクをサイトのあちこちに混ぜ込んでおり、アクセス稼ぎをしています。このランキングサイトからさらなる悪質性の高い別サイトに移動する危険があります。
●メモリの過度な使用
主に動画再生時、ブラウザのメモリが異常に高い数値の使用率(70%~90%)を計測します。これは裏で多数の広告を含むプログラムが動作しているためと考えられます。

「無料ホームシアター」の動画が止まる?

リーチサイトが紹介している動画サイトは一見すると動画が見れるような普通の見た目に見えますが、いざ再生ボタンをクリックorタップするとすぐに動画が停止することがあります。広告が表示されたり、何も表示されなかったりしますが、このときに焦ってユーザーは何かしらに行動をすべくサイト内をクリックorタップすることでしょう。

それが罠です。そのアクションをトリガーにさらなる悪質な別サイトにユーザーを飛ばすのが狙いとなっています。なので動画が止まるのは相手を騙すための手段なのです。

セキュリティソフトで防げる?

市販されているウイルス対策ソフトなどのセキュリティサービスでは、これらの危険性はあまり防げません。なぜならそれ自体の防御はあくまで「ユーザーが危険に飛び込むのを嫌っていること」を前提にしているからです。不正なサイトを利用する人は「自ら進んで飛び込んでいる」ので意味がありません。時速150キロで暴走運転をする危険ドライバーにエアバックを搭載した車を渡しても効果がないのと同じです。

広告ブロックツールやプラグインもあまり効果を発揮しません。そうしたツールを回避するような広告を利用しているケースが多いです。

JavaScriptをブラウザの設定でブロックすることは一定の効果があります。ただし、リダイレクトもしくは別タブで開かれた別サイトのページには個別にブロック設定をしないと意味がありません。それはかなり面倒な作業になってしまいます。

最善の策は、利用をしないことです。

このページは、映画動画サイト:ファクトチェック・レポート(EDFR)の一環でまとめられたものです。掲載情報はページ更新日時点のものです。