「Cinemarche」を使うべきではない理由:違法と安全の観点

映画を無料で見たいと思っている人は必ず知っておくべき知識です。あのサイトの裏側までを、細かく分析しました。

基本情報

サイト名:映画感想レビュー&考察サイト Cinemarche(シネマルシェ)
ドメイン取得年月日:2016年12月04日
Registrar WHOIS Server:whois.discount-domain.com
Registrar:GMO Internet, Inc.

このページは不正サイトの実態をレポート&警告するものであり、利用を推奨するものではありません。誘導を防止するために該当サイトのリンクの掲載は一切していません。

「Cinemarche」の概要

「運営者情報」には以下のように説明されています。

新作公開される映画情報や、公開中の映画の感想レビューを中心に掲載しています。

記事の内容には専門的な考察から、お薦めの作品のわかりやすい解説など、詳細に掲載している映画専門サイトです。

“映画とファンを結ぶ場”の提供に心掛けています。

配給会社や宣伝会社、フリーランスのライターと仕事をしているようで、新作情報やイベント企画のお知らせを掲載したり、製作陣へのインタビュー記事を公開しています。

事務所は「株式会社 ゆかし」となっており、共同代表は「高橋真樹(株式会社WAO)/ 出町光識」と明記されています。

2016年12月にサイトを開始し、動画配信サイト「U-NEXT」などとのパートナーシップを結んだとも書かれています。

一方で、そうした独自のコンテンツの他に、「おすすめは出来ないけど…違法アップロードされた動画を観る」と称して、不正な外部サイトのコンテンツへと誘導する文章を掲載しているページもかなりの数が存在します。そこには「自己責任にはなりますが、一応メジャーなサイトへのリンクを掲載しておきます」と書かれており、サイト側も認識したうえで誘導をしているようです(「オススメはできないけど」と書きつつ、サイト上で掲載していればオススメになってしまっているのではないか…という根本的な疑念はあるのですが)。

「違法アップロードされた動画を観る」という表現でそのような誘導を行っているページは、2020年8月時点で561件確認でき、中には『君の名は。』など大人気作で過去に違法動画が出回って大きな問題になった作品でも同様に誘導文章がある状況です。

これらの違法誘導のあるページはGoogleなどの検索結果にも表示されており、中にはかなり上位に表示されるページも確認できます。そのため、何も知らないユーザーが誤ってページにアクセスしてしまい、そのまま誘導されるがままに不正な外部サイトに流れていく可能性はじゅうぶんに考えられるでしょう。

「Cinemarche」は違法か?

違法性:中~高

こうしたサイトは違法なのでしょうか。結論から言えば違法性が高いです。

確かに従来の法律上の問題からリーチサイトは見逃されてきた歴史があります。あくまで法律や取り締まり体制が追い付ていないだけであり、それらを正当的に擁護する理由はありません。

しかし、法律の改正によって状況は変わりました。

無断で人気漫画やアニメを掲載した海賊版サイトへ誘導する「リーチサイト」に対する圧力が強まっている。11月、大阪地裁は全国で初めて、損害賠償請求訴訟で、大手出版社の著作権を侵害したとして元運営者ら3人に1億円超の支払いを命じた。3人は刑事裁判でも実刑判決を言い渡されていた。海賊版による被害は数千億円規模に上るとの推計もあり、政府も法改正を検討するなど対策に本腰を入れ始めた。

リンクを貼る行為やサイト運営行為を海賊版の拡散を助長する著作権侵害とみなし、懲役や罰金などの刑事罰や民事上の損賠請求、差し止め請求などをできるようにする。

産経新聞【2019年12月12日】

漫画などの海賊版対策を強化する改正著作権法が6月に成立した。インターネット上に無断で公開された全著作物を対象に、違法だと知りながらダウンロードする行為を規制し、悪質な場合は刑事罰も科す。規制の対象が拡大する一方、ネット利用者が過度に萎縮しないよう事業者側は自社サービスが適法であることを示すなどの措置が求められる。

日本経済新聞【2020年7月25日】

今回の改正では、海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」の運営が違法となり、この規定に関しては2020年10月1日から施行する。違法にアップロードされた著作物(侵害コンテンツ)を悪用する海賊版サイトへのリンク情報を集約した「リーチサイト」でリンクを提供する行為は有罪の場合、3年以下の懲役か300万円以下の罰金、サイトを運営する行為は5年以下の懲役か500万円以下の罰金が科される。

教育とICT Online【2020年6月8日】

「Cinemarche」における違法性が問題視される文章では、各動画サイトへの作品タイトルでの検索画面へのリンクへと誘導しています。なので直接違法コンテンツにアクセスできないのでセーフだと考えているのかもしれません。しかし、紹介してリンクを掲載している動画サイトのいくつかは、映画等の本編を丸ごと違法にアップロードしていることで有名な動画サイトであり、このような検索ページへの誘導だけでも容易に違法コンテンツへとアクセスできてしまうでしょう。

実際にページのいくつかをチェックすると、検索ページからでも多くの違法コンテンツと思われる動画が表示されるのがわかります。これに関しては紹介しているサイトがかなり管理の行き届いていない不正サイトであるために、検索ページだけでも致命的な問題になってしまうという側面もあります。

そのため、あくまで検索ページだけのリンクしか張っていないというのは言い訳にはならないでしょう。そもそも自分自身のサイト上で「違法」と言い切っているのですから、違法であると白状してしまっており、退路もないと言えます。

また、他の不正なリーチサイトとは違い、この「Cinemarche」は表向きは他の映画会社ともコラボしている「普通の」ウェブメディアに見えます。それなのに、裏では違法コンテンツをサポートする行為を行っているのは悪質性が高いと言わざるを得ません。ユーザーの中にはこれが違法だとは認識できずに油断してしまっている人もいるでしょう。それに映画を真面目に作っている製作陣や配給会社への裏切りになってしまっています。一般的な傾向で言えば、リーチサイトは運営者不明で無秩序に運営されているケースが多いですが、こうした「Cinemarche」のパターンはレアです。運営者側が過去にコンプライアンス等を気にすることなくやってしまっていた掲載コンテンツをそのままうっかり放置しているのか、はたまた確信犯的に不正コンテンツ誘導を残した状態にしているのか、それはわかりません。

しかし、不正誘導ページの数が2~3では済まないので、少なくとも記事作成時点では明確な狙いがあったものと思われます。

では、その不正なリーチサイトを利用した人はどうなのでしょうか。利用や閲覧行為だけでは何もお咎めなしであると油断している人は多いですが、それは迂闊です。

なぜならそうした違法な動画サイトは基本的にダウンロードも可能な状態になっていることが多いからです。何かしらの手段でダウンロードできてしまうのであれば、もはやそれは大きな問題。当然、そんなコンテンツのリンクを掲載しているならば、余計にアウトであり、真面目に映画を観たいユーザーの利益になることはありません。

「Cinemarche」は安全か?

危険度:中~高

対象サイト(およびその対象サイトが紹介しているサイト)の危険性は高いです。動画の視聴をしなくても閲覧しているだけでリスクに曝されます。

「Cinemarche」に大きな危険性は確認されていません。悪質な広告なども発見はできません。しかし、誘導されている不正な外部サイトには多数の問題点があり、それは無視できるものではないです。

また、前述したように「Cinemarche」自体がいかにも通常のメディアであるかのように佇んでいるのもユーザーを誤解させやすいという意味でも大きな罠になっています。

危険項目のピックアップ

!DANGER!
●大手メディアとしての誤認
「Cinemarche」のメディアとしての信頼性を利用しながらの不正コンテンツを拡散させている問題。Wikipediaにサイトの記事があるなど、かなり積極的に宣伝をしようと考えていることが窺える(ただし、Wikipediaは関係者が記事を作ったとは断言できない)。このため安全なサイトだと誤認してしまうユーザーも少ないくないと思われます。
●無関係広告への遷移
サイト内の任意の場所をクリックorタップすると、広告ページへ飛ばされます。動画視聴中に「×」マークで閉じようとしても同じ状況が発生します。表示される広告は、金融やアダルト関連が主です。

!CAUTION!
●メモリの過度な使用
主に動画再生時、ブラウザのメモリが異常に高い数値の使用率(70%~90%)を計測します。これは裏で多数の広告を含むプログラムが動作しているためと考えられます。
●動画再生の不安定さ
動画の再生がスムーズにいかずに、それ自体でイライラするだけでなく、その遅さが原因で他の動画への思わず移動してしまい、さらに不正コンテンツにアクセスしてしまいやすくなっています。

最善の策は、利用をしないことです。

サイト側で該当するページを削除するなどの対処が確認されれば、このサイトの違法性は解消されると思われます。そのような改善のための対処が確認されしだい、こちらでもレポートの更新を行いたいと考えています。

このページは、映画動画サイト:ファクトチェック・レポート(EDFR)の一環でまとめられたものです。掲載情報はページ更新日時点のものです。
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